新!特別連載/被災地は今
暮らしも仕事も自分たちでつくる
地域共生ホーム「ねまれや」
多機能型総合福祉施設「ともに はま道」
被災した各地で今、人々が何を思い、どんな取り組みが進んでいるのか。
各地をめぐる短期集中連載。最終回となる今回は、
東日本大震災後に、東北に立ち上がった2つの事業所を紹介します。
どちらも地域の「困りごと」に寄り添って事業を立ち上げ、
協同労働という働き方で「支え合う暮らし」の実現をめざしています。
「ねまれや」東梅さん(写真左)
「私たちは素人で、最初は町役場に話に行くのもこわかったんですよ」
という東梅さん。それでも、町役場から共生ホームの許可がなかなか下りず、
「人口が減っているのに、そんな施設が必要なんですか?」と言われたときには
「困っている人は減っていません!」と思わず言い返していたと言います。
◆地域共生ホーム「ねまれや」(ワーカーズコープ大槌地域福祉事業所)
〒028-1132 岩手県上閉伊郡大槌町大ケ口2-9-26
【TEL】0193-55-4495
2012年子ども預かり事業からスタート。
今では、デイサービス、学童保育、障がいのある子どもの日中一時支援、
震災で家族が離れ離れになり孤立しがちな高齢者が集まるお茶っこサロン、
菓子工房、買い物手段のない高齢者のための買い物ツアー、
子ども食堂など、地域のお困りごとにこたえる形で活動を広げています。
◆多機能型総合福祉施設「ともに はま道」(ワーカーズコープ亘理事業所)
〒989-2324 宮城県亘理郡亘理町逢隈高屋字棚子1-4
グリーンハウス壱番館2・3 号室
【TEL】0223-35-7604
東日本大震災後、津波の塩害によっていちご栽培がで
きなくなった地元の農家さんに野菜を栽培してもらい、
それを地元で販売していく仕組みをつくろうと、
「産直 はま道」が始まります。
活動を続けるうちに「地域に障がい者の働く場がない」という声を受け、
2016年2月に障がい者就労支援事業所を開所。
同時に食堂もオープンさせ、「ともに はま道」と改名しました。
「ともに はま道」所長 池田さん
「忘れかけていた大事なことを震災によって気づかされた。
どの人も命の重さは同じ。
みんなで、これからをどう生きていくのか模索していきたい。
誰かの『困った』を地域で解決していくための一歩になりたい。
ひとりだと大変だけど、みんなでやるなら気が楽でしょう?」
撮影/深澤慎平
この記事は、2019年2月号でご紹介しています。
ぜひご覧ください。
◆『のんびる』2019年2月号 目次
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~映画『Workers 被災地に起たつ』と実践から考える新しい生き方~