地域のお祭りで、チャンゴの音に合わせて歌や踊りを披露する「トラヂの会」のハルモニたち(写真提供/矢部真太)
「差別」と「人権」を考える第1回
違いは豊かさ|桜本、共に生きる街
今年7月、川崎市で全国初となる罰則付きのヘイトスピーチ禁止条例が施行されました。
そこには「違いは豊かさ」を信じて行動した地域の人たちの実践が─。
市民のネットワークを呼びかけたのは社会福祉法人青丘社。
話を聞くため、桜本地区の「ふれあい館」を訪ねました。
ふれあい館の資料室。朝鮮半島や在日外国人などに
関連する書籍で埋め尽くされている
神奈川県川崎市の南部に位置する桜本地区は、
古くから在日コリアンの人々が多く暮らすことで知られる地域。
その一画に、「ふれあい館」はあります。
「ふれあい館」は市が地域の在住外国人と日本人との交流を目的として設置した、
全国でも例を見ない施設なのです。
「背景には、日本生まれの在日二世たちの、
自分たちが受けてきたような差別を子どもには味わわせたくない、
堂々と本名を名乗って生きていってほしいという思いがありました」。
大学時代、ボランティアに参加したことがきっかけで青丘社の職員となった
三浦知人さんはそう振り返ります。
三浦知人さん。学生時代から地域の民族差別をなくす活動に参加し、
「ふれあい館」には設立当初から関わる。
「市民ネットワーク」事務局長
「いつか来た道」をたどらせないために
その「ふれあい館」を高校生のとき初めて訪れ、カルチャーショックを受けたと語るのは、
桜本で生まれ育った在日コリアン三世の崔江以子(ちぇ・かんいじゃ)さん。
それまでは日本名を名乗り、コリアンであることも周囲には話さない「隠れコリアン」
だったんです、と笑います。・・・続きはのんびる9・10月号にて
この記事は、9・10月号特集でご紹介しています。
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