【連載/被災地は今 】被災地に立つ、「まるもり女子重機隊」 子どもと家族の命はママが守る

重機操作の訓練に励む「まるもり女子重機隊」代表の堀内美保さん

前号でもお伝えした2019年秋の宮城県丸森町の豪雨被害。
被災した主婦たちが災害時に重機を操作して復旧に貢献しようと「女子重
機隊」を結成した。
家事と育児に追われる時間を縫って土砂やがれきを撤去する訓練に参加。
実際の復旧現場にも出動している。

被災地は今 宮城県丸森町その② 

被災地に立つ、「まるもり女子重機隊」
子どもと家族の命はママが守る


闇夜の中を恐怖の避難

2019年10月12日、 被災当夜の恐怖を、
女子重機隊代表の堀内美保さんがこう話す。
「私は幸い、 前夜、 線状降水帯がかかることを知り、
ハザードマップも合わせて確認していたので、
早めに子どもたちを安全な友人宅に避難させられました。
大雨で町の中心部の避難所周りは水没し、
マンホールから水が噴き出ているのを横目に車で避難したので、
震えるくらい の恐怖心に襲われました」


寺澤さんの勤務する直売店兼レストラン「あがらいん伊達屋」の前で。
堀内さん(右)と寺澤さん

重機は女性でも動かせる

「私の住む地区は、ほとんどの家が全壊または大規模半壊でした。
土砂被害が大きかったのです。 建て替えで地域の家はほとんど取り壊されました」。
家の門も垣根も泥水に浸かった堀内さんの自宅。 幸い修復可能であった。
でも、そのあと6日間ぐらいは家に入れなかった。
「家の前の土砂をどうにもできず、家に入れない。
やきもきしているときに、 北海道から来たボランティアの方が、
重機を使って1時間もかからないで道をつくってくれたのです」 。
堀内さんにはそうしたボランティアの働きが「希望の光みたいに見えた」という。

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