ひとりだけど ひとりじゃない大きなテーブル(特集「ひとりで みんなで ごはん食べた?」より)

食を見直し人も世界も健康にと願い、人のつながりを生み出す
コミュニティレストランYOUR BIG FAMILY。本誌で何度が登場していますが、
2019年の秋、湧水の流れる落合川のほとりに移転して、パワーアップしていました。
文/やまがなおこ 写真/堂本ひまり

「食を変えれば自分も世界も変わる」  
西武線の東久留米駅西口から左手へ、川沿いの遊歩道を上流に向かって進むと、水際にカワヤナギが枝を伸ばし
芝生がひろがる〝いこいの水辺〟があります。ここは、平成の名水百選にも選ばれた落合川と南沢湧水群の
メインスポットで、市民による環境保全活動でも知られるところ。その少し先の民家の一軒が、
長年空き家になっていた家を改装して移転したYOUR BIG FAMILYの新店舗です。

                店主の宮武満紀子さん
「すべての社会問題の根本に『食』の問題があり、環境破壊や格差、医療や介護の問題も、
不自然な食を見直すことで解決につながるという思いは、変わっていないんです」  
お伺いした日、店主の宮武満紀子さんは、まずこのことに言及しました。顔の見える相手から入手した、
安心できる素材から作る創作ヴィーガン料理(※)を提供することは、旧店舗時代と同じです。


「ここは、ほんとうにね、ぼくを救ってくれた店なの」。移転後の常連さん第一号と宮武さんが紹介してくれた
秩父さんは、「初めてきたときは肉がない!とびっくりしたけど、まず玄米ごはんが美味しくて。
こりゃ白米よりうまいぞと。それまで材料なんて安けりゃなんでもいいと思ってたけど、違うんだね」と語ります。
秩父さんはここに来るうちに、玄米を炊き、ホームベーカリーで天然酵母のパンも焼くなど、
少しずつ食生活を変え、お店で宣言してタバコもやめたそうです。

落合川のほとりへの移転  
それにしても、独創的な内装です。「角がないように」という大きな楕円のテーブルは旧店舗からの愛用品ですが、
壁にビー玉がはめ込まれ、曲線を描く腰板、ところどころにしつらえられた昭和の型板ガラス、
振り子時計になぜかマッチ配給所の看板、太い梁、急な勾配の階段箪笥……。
実はこの移転、たくさんの仲間と職人さんの協力で、クラウドファンディングとセルフリノベーションで実現しました。

・・・続きは『のんびる』3.4月号特集をご購読ください。

◆3.4月号目次◆

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